「どうつくるか」より 「誰のための何の価値を創るか」

あるメーカーの商品開発の方をクローズアップしたTV番組での光景です。
番組テーマの主役ではないある元外資系販売戦略の開発担当者が
企画案のために招集した関連部署の担当者達を前にした説明の場で
いきなりコストの話をし出しました。
もちろんまわりから「まずストーリー、何がしたいのかを話してくれ」と言われて
その日の会議は終わってしまいました。

さらに驚いたのはその後、彼は仮説を立てコンセプトメイキングに入ったのですが
試作品をつくってコスト検討まで行っておりながら
ターゲットへのインサイト調査やコンセプト評価調査など一切実施していないことです。

自分世代へ向けた商品サービスや特命案件など
一部、開発者の抜きん出た発想のもとある程度のステップまで
メーカー主導での新市場創造を目的として開発する方法ももちろんありですが
未だにこうしたメーカーの一方向的開発をしておられる事実に愕然としました。

でもその後、彼はリーダーやまわりによって
ユーザー起点のよい商品を創る開発マンに育っていくと願っています。

「どうつくるか」より「誰のための何の価値を創るか」

一方、SONYの中期経営方針発表の場において
平井社長が企業価値を投資家という特定のステークホルダーにとっての価値
とする考えのような発言を披露しておられたといいます。

CSR的に言うとステークホルダーの優先順位づけて戦略・計画実施していき
顧客・従業員・サプライヤー・投資家などの誰もが均等に優先になることはないですが
井深大氏が会社設立目的に第一に上げた
「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由豁達にして愉快なる理想工場の建設」
という趣意はどこかへ行ってしまったのは確かです。

また、現在のCSRに対する考え方のページを見ても、明らかに創業時とは変わってしまっています。
「イノベーションと健全な事業活動を通じて、企業価値の向上を追求することが、 ソニーグループの企業としての社会に対する責任の基本をなすものです。
ソニーグループは、その事業活動が、直接、間接を問わず、様々な形で 社会に影響を与えており、そのため健全な事業活動を営むためには、 株主、顧客、社員、調達先、ビジネスパートナー、地域社会、その他の機関を含む ソニーグループのステークホルダーの関心に配慮して 経営上の意思決定を行う必要があると認識しています。
ソニー役員・社員は、このことを踏まえて、ソニーグループの事業を遂行するよう努力するものとします。」

SONYの本質回帰は難しいと思わざるを得ません。

日本の大手電気機器メーカーは、”顧客/エンドユーザーの方を観ず、競合や株主ばかり見ている”
そう思わざるをえない現象が続きます。
経営者の意識が変わらないと変革は起きないです。
経営者が変わると組織も変わり、商品・サービスも変わり
独特の顧客の体験価値や○○らしさを創造することで顧客満足度や従業員満足度も上がり
企業価値が向上していくのではないでしょうか?

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